伊藤 洋一(住信基礎研究所主席研究員)
第1部「世界経済 危機脱出への胎動」
- 現在は危機脱出へ向けて何合目くらいに位置するか?
- 4合目
- A①.の理由、背景は?
- どこを頂上とするかがまず問題だが、IMF(国際通貨基金)が「世界経済は30年ぶりに強く、バランスも取れている」と言っていた状態を頂上とすると、まあ4合目くらい。株価の戻りなどは強さを感じさせるし、一次産品も値段的には結構戻ってきた。しかし、今は各国の強制的な戻し措置(財政刺激、金融緩和)によって心理が好転している面が強く、例えば「自由な市場」をもっとも基本に据えた今まで世界の経済運営をどのような転換し、その考え方の中心に何を据えるのか、各国の経済政策をどのように運営するのかなど制度面、哲学面の整備は整っていない。また景気が回復し始めたときに、いつ拡大財政政策と超緩和金融政策を締めに転じるかなど、政策運営のシナリオも各国、世界で描けていない。課題は多い。
端的に言えば、実体面では出口は見える。しかし運営哲学の摺り合わせは終えていない。
- 経済危機克服後の世界経済のイメージは?
- 大きな技術転換、思潮転換が起きる。また起きなければやっていけない。成長第一から、いかにバランスの良い経済を構築するか(貧富の格差縮小など)が課題となる。
私は「不揃いな多極化」と表現している。多極というと皆が同じ程度の力で局になると言う意味に聞こえるが、そんなことはない。人口の多い国はそれだけで消費者の数と言うことでパワーだし、アメリカは依然として相対的には大きなパワーだ。その中で日本は国の形を考えねばならない。
第2部「問われるニッポンの戦略」
- 日本再生へのキーワードは?
- テクノロジー立国
- A①.の背景は?
- 経済を変えるのはテクノロジーである。そのテクノロジーで優位を保てば日本の成長と社会の活力は担保される。