岩崎日出俊(インフィニティ代表取締役)
第1部「世界経済 危機脱出への胎動」
- 現在は危機脱出へ向けて何合目くらいに位置するか?
- 7合目
- A①.の理由、背景は?
- 中堅中小企業に対しコンサルティングをしている関係から各社の状況が分かる。昨年11月は底の見えない恐さがあったが今年2月から受注が入るようになった。
金融が傷付いたことで広がった危機、金融の信認のリスクなのであって、その信認が戻ってくれば経済活動は回復へ向かう。特にアメリカについては、一時のように証券化商品の値が付かず、不良債権の額がまったく分からないという状況は過ぎ、ある程度の目安くらいは見えるようになってきた。その意味では英国や欧州の方が問題根は深い。この先、国債や通貨が信じられないという事態に進んでしまう可能性がないとはいえないが、そうであったならこんなものでは済まされない。
- 経済危機克服後の世界経済のイメージは?
- 米中が機関車となって危機を克服していく。日本も貢献。欧州は厳しい。危機克服後のイメージは先のことなので分かりづらいが、米国が中心となりつつも、中、欧、日、露が相応の存在感を示す。
第2部「問われるニッポンの戦略」
- 日本再生へのキーワードは?
- 技術力
- A①.の背景は?
- 日本が得意とするところは自動車、電子機器、素材の分野の技術力。電気自動車(電池)、有機EL、有機半導体(人体センサ)、原子力発電、炭素繊維などの分野で世界に貢献する。
シリコンバレーなどの様子をみても、日本の要所での技術力は今でも優れている。ただ、それをおカネに落としていくときの戦略、経営が下手だ。結局は「浮利を追わない。価値を生み出す」ということに尽きるのだが、問題はそれができている企業とできていない企業があることで、できていない企業の場合、多くは経営の問題だ。
一方、金融に関しては日米の差はますます広がっている。「投資銀行ビジネスモデルが崩壊した」とか、認識違いもはなはだしい。邦銀が海外の金融機関に資本を入れたり、一部にせよ買収するケースが出ているが、カルチャーの違いを埋めるのは簡単ではないだろう。