日経CNBCブログ
Caster's Voice

2018.10.03 (水) 曽根 純恵

五感で彩る季節を。

ひと雨ごとに気温が下がり、すっかり秋めいてきましたね。

秋といえば、読書の秋。
この夏、日経のイベントでご一緒させて頂いたご縁で、
奈良で創業300年を誇る、中川政七商店の十三代代表取締役社長を経て、
2018年から会長をされている中川政七さんの本を読みました。
「日本の工芸を元気にする!」(日経BP社)

中川政七商店は工芸品をベースにした生活雑貨の自社ブランドを確立し、
二子玉川高島屋や東京ミッドタウン、表参道ヒルズなど、
全国におよそ50店舗の直営店を展開しています。
麻素材などを使った雑貨を作っているほか、蚊帳生地を生かした
「花ふきん」はとても有名で、ロングセラー商品となっています。
私も使用させていただいている花ふきんは使う人の手を
優しく包み込み、心までほっと安心させてくれます。
2008年に社長に就任されてから、どのように会社を導き、
どのような人と出会い、世界が広がっていくのか。。
とても興味深く読ませて頂きました。
ものづくりと流通の両輪で日本の工芸を前に進め、その過程での
様々なエピソードや中川政七さんの考え方や判断に触れることが
できます。
「軽やかな形で、良いものを伝承していく。」
中川政七商店の誠実な姿勢が、商品の温もりに表れているのだなぁと、
改めて感じることができました。

東京でも購入できますが、やはり本場奈良にまた行ってみたいですね。
秋の紅葉はもちろんのこと、冬の奈良は雪景色が素晴らしいと、
聞いています。
自然のなかで浄化され、きっと心が静まるような気がします。
それに、麻は夏に使うと涼しく、冬は暖かくなる素材でもありますから、
これからの季節にも役立つアイテムを見つけることができそうです。
皆様も是非、この本を読みながら、奈良に出掛けてみてはいかがでしょうか。

この夏には、日経CNBCの丸ごと企画で、おススメの一冊として
「ブルーオーシャン戦略」(ダイヤモンド社)を取り上げさせて頂きました。
この夏は猛暑でしたから、みなさまに少しでも涼しい気分になって
頂ければと思って選んだのですが、ビジネス用語になっていますので、
ご存知の方も多いと思います。
ブルーオーシャン戦略とは、似通った戦略で消耗戦を繰り広げる
レッドオーシャンとは違い、新しい市場を開拓して需要を取り込み、
大きく成長し、悠々と大海を泳ぐ戦略です。
最初に読んだのは2005年に出版された時。当時感銘を受けましたが、
それから折に触れてこの話と照らしあすことが多くなりました。
少し前に新版もでていて、様々な業態や組織、団体などのブルーオーシャン
戦略を例に、イノベーション価値に繋げた話が書かれています。
このブルーオーシャン戦略は、今、日本の課題となっている働き方改革や、
副業、高齢化社会、地方創生など、幅広い分野で応用できると思いますし、
時代の変化の中にチャンスがあることに気付かされます。

経営者の著書やマーケティングの本は、経験や考え方、発想を
知ることができ、素敵な言葉にも出会えます。人生におきかえても
参考になり、まさに哲学といえます。
20年以上読んでいる日経新聞の最後のページにある、「私の履歴書」は
とても好きな欄で、日々の楽しみでもあります。

キンモクセイの香りが漂うこの季節、人の想いに触れて、足を運び、
いろいろなことを感じていきたいですね。

2018.01.04 (木) 曽根 純恵

2018年 戌笑う年となるか。

昨年12月23日に、「日経CNBC出演者が勢ぞろい!~日経CNBC年忘れセミナー~『大予測 2018年のマーケットはこうなる!』」が行われ、私は司会に加えて、
「経済&マーケット チャンスとリスク総点検!」のスペシャルトークにも参加
させていただきました。
年の瀬にもかかわらず、たくさんの方がお越し下さり、本当にありがとうございま
した。

2017年は北朝鮮や中東の地政学リスクも懸念されましたが、
アメリカが3回の利上げを決定しても、なんだかんだ適温相場は続き、
アメリカ株は最高値を更新。日本株は26年ぶりの高値を更新しました。

分裂や先物上場を経ながら乱高下するビットコインに注目が集まったりもしましたが、
みなさまは、2017年、どんなことが印象に残りましたか?

私は2つほど印象に残りました。
ひとつ目は、衆院選で自民党が大勝した後、材料出尽くしではなく、海外勢が
日本株を大きく買い続けたこと。
ふたつ目は、上手くいかないと言われてきた、アメリカの大型減税法案が可決、
成立したことです。
ブレグジットやトランプ大統領誕生があった2016年とは違う意味でのまさかで、
改めて政治との結びつきを強く感じさせられた一年でもありました。

では、2018年はどのような年になるでしょう。
まだ適温相場が続くような雰囲気もあるのですが、念頭に置いておきたいのは、
私達は壮大な実験の出口がどうなっていくのかは未体験であるということ。
2018年は、アメリカの利上げが続くとみられる上に、ECBの金融緩和縮小も
始まり、後半はさすがに適温が崩れてくるのではないかと懸念しています。
1月から4月の年前半は地政学リスクも加わって少し調整し、5月~8月の
年中盤で落ち着いて高値をつけ、9月~12月の年後半は下落の可能性を
考えています。
きっかけは、アメリカの長期金利の急上昇。アメリカ株安となり、最初日本株は
為替のドル高・円安にまだ支えられるも、リスクオフのドル安・円高に変わり、
日本株も後から下落するかもしれないと、今の時点では考えています。

また、注目セクターとしてお話させてもらった4つのうちのひとつが陸運でした。
地方に行った時に、欧米からの訪日客に話を聞いたところ、
「日本の伝統、文化は素晴らしい」と仰っていました。
日本の地方には良いところがたくさんあるので、これから東京以外にもリピーターが
増えるのではないかと思って挙げさせていただきました。
すると、驚いたことに、その翌日の「日経ヴェリタス」に、なんと私鉄株の特集が
組まれていました。

電車の老朽化は進んでいるでしょうから安全運転のためのメンテナンスは欠かさずして
いただきたいと思いますし、コンピューターの誤作動などにも注意していただいて、
ますます楽しい旅ができるプロジェクトを今後、打ち出していっていただきたいなと
思います。

2018年、まだまだ見通せないことが多々ありますが、マーケットと向き合い、
色んな所に足を運んで、多くの方とお話して、心で感じることを番組でお伝え
していければと思っております。
少しでもみなさまのお役に立ちますと幸いです。

投資は無理をせず、ぜひ軽やかに楽しんでいただければと思います。

さて、2017年11月から始まった「YENタメ!」見ていただいていますか。
「楽しく為替を学ぶ」をコンセプトに毎週木曜21時半からお届けしていて、
SMBC信託銀行プレスティア投資調査部長の山口真弘さんや、シニア
FXマーケットアナリストの二宮圭子さんにご出演していただいています。

実は、あのYENタメ!キャラクタのーカワセミ君の声も
私なのですよ。
わかりましたか?? 


こちらの写真は収録後に撮影したものです。




是非、ご覧になって下さいね。
今年も日経CNBCを宜しくお願い致します。

2017.03.03 (金) 曽根 純恵

経済のカギを握るのは…

寒くなったり、、、暖かくなったり、、、と、三寒四温を繰り返しながら、
少しずつ春に近づいていますね。

先日スタートした、月末の金曜日午後3時に退社を促す
「プレミアムフライデー」は、政府や経済界が民間企業に働き
かけて、なかなか上向いてこない消費の拡大や働き方改革を
すすめる狙いがあります。
導入した企業はまだ数パーセントのようですが、課題もある
中で、これからどこまで広がりをみせるかが注目されています。
街に出てみると、百貨店などにはいつもより人が多い様に
感じられ、プレミアムフライデーと書かれたニコリマークを
あちこちで見かけました。プレミアムフライデーのサービスや
セールなどを取り入れているお店も多く、企業側も商機に
繋がればと期待しているのでしょう。

今年に入って変わったその他のことは。。
1月30日から、東京23区などでタクシー料金の初乗りが
730円から410円に値下げされました。初乗り運賃の
見直しを求める東京の事業者から申請があり、国土交通省の
審査を経て決定されたものです。
タクシーを利用する人が減少しているので、短距離でも気軽に
乗れるという需要を掘り起こそうという狙いがあります。
試しに色々な距離で乗ってみたとろ、実感としては本当の
ちょい乗り、容易に歩けるほどの短距離ですと、これまで
より安かったのですが、2駅分以上になると、これまでより
むしろ値上がりしているみたいでした。
最初は実験的に利用してみたものの、今後は正直ちょっと
利用しづらい印象を受けてしまいました。

ゆるキャラ人気にあやかって作り過ぎてしまったゆるキャラ
たちは今やリストラにあっているようですし。。。
ふるさと納税も、地域の特産物でないものまで提供するなど、
人気を得るために返礼品が行き過ぎてしまった地域もある
ようで、是正策が検討されていたり、各地で開催される
マラソン大会も参加料金が高額になったりしているところも
あり問題視されているようです。

三寒四温ではないけれど、ムーブメントを起こす発想力は本当に
凄いと思いますので、一息ついて、そこからさらに練り直して良い
形を生み出し、再びエネルギー溢れる花が咲くことを願います。

話は変わりますが、先日、音楽劇、『 君よ、生きて 』を見に
行きました。小学生の頃、歌とピアノを教えて下さっていた
先生が出演されていて、そのお芝居と歌に、心を揺さぶられ
ました。。
純粋な心を持つキャストの皆さんのコラボレーションが素晴らし
かったですし、数時間の間に何度も何度も涙が零れました。
私は以前、仕事でシベリアに抑留された方にインタビューを
させて頂いたこともあり、その時のことが思い出され、様々な
思いが溢れてきました。。
舞台で人の想いが作り出す世界は、時空を超えて、その時の
人の気持ちに寄り添うことができ、それを同じ時間に皆で
共有することができる。。
舞台って本当に素晴らしいですよね。。
とても贅沢な時間を過ごさせて頂きました。 

舞台の中でとても素敵なフレーズがありました。
戦争で、人は何故傷つけ合うのか。。
その目は、人の良いところをみつけるために使い、その耳は
相手の言っていることに耳を傾けるために使い、その手は
愛する人を抱きしめるために使うものである。。と。

少し前に掲載されていた日経新聞の私の履歴書では日産
自動車のカルロス・ゴーン会長が、ご自身の人生から多様性の
受け入れがいかに大切かを何度も書かれ、また、グローバル化
時代のリーダーとは、階層や肩書に関係なく誰にでも敬意を
払う人だとも記されていました。

今年は私自身、心が豊かになる時間を大切にしていきたいなと
思いましたし、きっとこれからの日本の消費、世界経済も
『 心 』がカギを握っているように感じる今日この頃です。

2016.08.01 (月) 曽根 純恵

夜エクスプレス☆

4月から「夜エクスプレス」の木曜日を担当するようになって、
あっという間に3ヶ月が過ぎました。

これまで担当してきた東京市場の時間帯と違うところは、
やはりヨーロッパやアメリカ市場の状況をライブでお伝えしているところ。
ヨーロッパのECB理事会やアメリカの経済指標の内容や
それを受けての反応を真っ先に知ることができ、翌日の東京市場への
影響などを早めに考えることができます。

この3ヶ月の間に一番印象に残っているのは、6月23日木曜日の回で、
この日はブレグジットショック前のイギリスの国民投票の日でした。。

残留派優勢が伝わり、欧米株は大幅に上昇。
そして、為替はドル高•円安に触れていました。。
このような光景。。以前にもあった。。。

夜エクスプレス」に初回出演の次の日、
アンカー勢揃いの放送があった時にもお話させて頂きましたが、
これまで10年以上マーケットをみてきて私なりに思うこととして、
マーケットはそれまで違う見方をしていても、
ある日突然、特段の根拠がないのに心理が一気に逆に傾く時があり、
思考停止のようなエアポケットに入るような瞬間がある。
そして、その後、揺り戻しがくる。

まさにあの時、その状況が起きていたと思います。
はっきりとした根拠がないのに、
EU残留派優勢と伝わってきたことにマーケットは大きく反応、好感する動きとなっていました。

ですから、その日の番組の終わりのコーナー 『アンカーの目』の中で、
いまの時代、まさかということが起こったりするので、最後まで気が抜けない。
その場合、為替は円相場が対ドルで100円を突破し、
日経平均も年初来安値を更新するのではとお話をしました。。

そして、翌日。国民投票の結果は離脱となり、マーケットは一転大荒れ。
やはり揺り戻しが起きました。

ゲストの大和証券チーフテクニカルアナリストの木野内栄治さんと

このところのマーケットは、6月24日は目先、大底になるという
見方もでてくるなど、政策期待もあって落ち着いています。
ただ、ヨーロッパ、中国、日本と世界は不確実性で溢れていますし、
アメリカ大統領選も11月に控えています。

これからもゲストに来てくださる方々や、取材先のみなさんから
様々なことを吸収させて頂いて、今回の出来事もまた蓄積して、
今後も冷静に、そして謙虚に、マーケットに向き合っていけるよう
心掛けていきたいと思います。

2015.12.28 (月) 曽根 純恵

ゴール

2015年のマーケットは日経平均の15年ぶりとなる2万円回復や、8月の中国ショック、
そして、アメリカの利上げと様々なことがありましたね。
みなさんにとってはどんな一年になったでしょうか。

私個人の年末の思い出深いこととしましては、
澤穂希選手の引退試合を観に行ってきたことです。
後半、ヘディングシュートを決め、皇后杯でチームを優勝に導きました。
重要なシーンでゴールを決める姿は、本当にカッコ良かったです。
これまで女子サッカーを引っ張ってきた功績といい、本当に尊敬します。

さぁ、2016年はどんな年になるのでしょうか。実り多き一年となりますように。。

今回の「ザ・金融闘論」は、
 大予測!世界と日本の金融•マーケット2016 』をテーマに、
SMBC日興証券のチーフ株式ストラテジスト阪上亮太さんと、
ウィズダムツリージャパンCEOのイェスパー・コールさんをお迎えして
議論しています。
放送日程は、2015年12月30日(水) 21:00~21:30等です。


2015年12月、アメリカのFRBがついに9年半ぶりの利上げを決定し、
その後のマーケットは不安定な状態です。

今後、為替の行方が、
金利差拡大でドル高・円安に動くという見方と、
利上げペースは緩やかになり、これまでのドル高・円安進行の巻き戻しで
ドル安・円高に動くという見方で割れているように、
アメリカ経済やアメリカ株、日本経済や日本株、新興市場においても様々な予想がされていますね。

私自身は、アメリカのISM製造業が6年ぶり低水準、非製造業も半年ぶりの低水準など
既に冴えない経済指標が気になっています。
アメリカ版シャドーバンキングの問題もありますし、
アメリカ大統領選に関する報道を見てると、根底にある格差が歪みをもたらしてるように感じます。
中国の人民元や、それを意識するアメリカの動きにも目を光らせたいです。
また日本では、低迷する個人消費や企業業績の先行きを警戒しています。

大規模な金融緩和という壮大な実験の先に、どんなゴールを決めるのか。
番組の中では時間の許す限り想像できうることを語り、2016年の注目セクターなどにも触れて頂いています。
投資戦略のヒントにして頂けますと幸いです。

2016年は個々の企業の実力をさらに見極めていくことが大切になりそうですので、
様々なニュースに敏感でありたいですし、そこから膨らみそうな事柄に興味深く臨んでいきたいと思います。