第9弾《後編》
2019/4/24 公開
カン・チュンド氏インタビュー「株式投資家にお勧めのETFはコレ!」
聞き手:「マーケッツのツボ」でおなじみ!鈴木雅光氏(有限会社JOYnt代表)
株式投資をしている個人投資家の中には、投資信託には見向きもしない方も結構いらっしゃいます。自分で運用出来れば、他人に運用してもらう必要がないのは事実です。 でも、投資信託の中にはETFといって、株式と同じように投資できる投資信託もあります。実はETFのなかには、個別株式に投資している人でも利用価値の高いものが結構あります。 その使い方について、インデックス投資アドバイザーで、しんようFPオフィス代表のカン・チュンドさんに伺いました。
カン・チュンド(しんようFPオフィス代表)
日本で唯一のインデックス投資アドバイザー。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
2000年にしんようFPオフィスを設立。
東京証券取引所、日本経済新聞社などで多数の講演実績を持つ他、投資関連の著書多数。
―――株式の短期トレーダーの間では、レバレッジ型やインバース型のETFも人気を集めています。使い勝手はどうでしょうか。
カン氏レバレッジ型もインバース型も短期トレーダーの間では人気がありますね。

インバース型は、株価が下落すると値上がりするタイプですが、これもマーケットの値動きに対して、2倍の変動率を持つタイプが主力です。
ただ、マーケットの変動率に対して2倍のレバレッジがかかるタイプは、長期間保有するほどレバレッジの効率が落ちることを理解しておく必要があります。

具体例を挙げますと、2005年1月から2015年1月までの10年間で、日経平均株価は66%上昇したのですが、この間、レバレッジ型とダブルインバース型を持っていた時のリターンがどうなったのかというと、 2倍のレバレッジ型の上昇率が53%。ダブルインバース型はマイナス95%でした。
ベンチマークである日経平均株価が66%上昇したら、2倍のレバレッジ型は132%上昇すると思うでしょうが、実際には日経平均株価の上昇率よりも低い53%の上昇率しか得られなかったのです。

なぜ、このようなことが起こるのか、ということですが、レバレッジを効かせたタイプは、あくまでも前日の価格に対して2倍のレバレッジになるように設計されているからです。
今日の日経平均株価が、前日に比べて2%上昇した場合、2倍のレバレッジ型は4%上昇しますが、長期にわたって値上がり、値下がりを繰り返しているうちに、長期で見た時の連動率が、 ベンチマークである株価インデックスの変動率から乖離していくのです。
この点は、レバレッジ型を購入する時はもちろん、同じようにレバレッジのかかったインバース型を購入する際も注意したいところです。
―――ETFに投資する際の注意点は何でしょうか。
カン氏ETFのタイプにもよります。

レバレッジ型やインバース型であれば、今申し上げたように長期で持つと、レバレッジの効率が大きく下がる点に注意してください。
基本的に、日計りを中心とした短期トレードのツールと割り切るべきです。

また海外の株価インデックスに連動するETFの中には、日々の出来高が低いものもある点に注意してください。
出来高が極端に低いと、売値と買値のスプレッドが広がっていて、それがコストになるケースもありますし、売りたい、買いたいと思った時に売れない、買えない場合もあるかも知れないので、 基本的に短期ではなく長期保有を心がける必要があります。

それと、個別株投資をしている方にお勧めしているMSCI-KOKUSAIに連動するタイプのETFは、個別銘柄に比べるとボラティリティは小さめです。
何しろ22カ国、1300余りの銘柄に分散投資しているのと同じですから、値動きは極めて緩やかです。
短期トレードしかしない方には不向きです。あくまでも資産として長期保有するというくらいのスタンスで投資してください。
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